TRACコーチ 大西正裕

カテゴリ:オススメ,ヘッドライン,学ぶ,走る

TRACコーチの大西です。

ラオスでの3日間の「インクルーシブ陸上競技クリニック」を終え、無事に帰国しました。
出発前は「ラオス?」「インクルーシブ?」という感じでしたが、とてもいい経験となりました。

今回の一番の不安は「どう指導を行うか?」であり、コミュニケーションに不安がありました。
ラオスの公用語は「ラオ語」(タイ語に近いらしい?)であり、さっぱり何を言っているかわからない状況ではありましたが、通訳の方がついてくださり助かりました。
(一緒にトレーニングしないと表現がわからない!ということで通訳の方も一緒にトレーニングを行い、動きもピカイチでした。)
しかしながら、通訳の方がついているとはいえ、20名近くの選手に個別にアドバイスを送るときには毎回はついてもらうわけにはいかず、得意のジャスチャーと中1レベルの英語力を駆使し選手とのコミュニケーションをはかりました。どれだけ選手達に伝わっているか大変不安なところはありますが、3日間で動きの変化も見られたので伝わっていたと信じたいと思います。
スポーツの指導ではビジネスとは違い言語は通じなくても、ジェスチャーで伝えることが出来、ジャスチャー以上のコミュニケーションツールはないなと再認識しました。

また、今回のクリニックは「インクルーシブ陸上クリニック」ということで、障がい有無に関わらず、同じ時間を、トレーニングを共有するクリニックとなりました。
当たり前のように感じる取り組みですが、日本ではあまり見慣れない風景です。それぞれの特性をや安全性を考慮するためか、効果の最大化を図るためかわかりませんが、日本でよく見られる光景ではありません。
考えてみれば障がいの有無はあればど、陸上競技の重要な基礎に違いはありません。出来る出来ないはあるかもしれませんが、同じトラックで同じようにトレーニングを行うことは、そう難しいことではありません。それに今まで気づくことが出来なかったということは、自分の中にも何か隔たりがあったのでは?と気づかされました。(パフォーマンスを高めていく過程ではアプローチに違いは出てくるかもしれませんが)
そういう意味では、日本よりもラオスの方がスポーツに対する取り組みが進んでいると言えるかもしれません。
為末コーチが「300mいこう!」と声をかけた時の嫌悪感を示しながらも笑顔になり、ソワソワする感じは日本でもラオスでも変わりませんでした。何より走る楽しさや喜びは国や障害、年齢、競技レベルを超えて、誰もが共有できるもので、その支援をすることもコーチに求められることではと考えさせられました。

とても人懐こく、ゆったりとした時間が流れていたラオス。

一方で、人知れず不発弾問題を抱え支援が遅れているラオス。

途上国の人々にどれだけのスポーツのニーズがあるのかは悩ましいですが、今回の私のようにスポーツを通じて国の情勢や問題を見て発信できることもあるのだな感じました。
「陸上オタク」と揶揄されていますが、「陸上オタク」ならではの世界の見え方を発信できたらと思います。

今回のラオスでの活動にご支援、ご協力頂きました、羽根さん、アジアの障害者活動を支援する会(ADDP)の皆様、国際交流基金アジアセンター (JFAC)の皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

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