TRACコーチ 大西正裕

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TRACの大西です。

14年ぶりに決勝進出したサニブラウン選手は途中まで、先頭争いをするものの足を途中で痛め7位となりました。積極的なレース運びに、レース後の悔しそうな表情と今大会で得るものが大きかったことが伺えます。「まだギアが上げられそう・・・」レースを終える度にコメントしていただけに、まだ力を残しているのかと思うとますます期待したくなりますね。(個人的には3連複でメダリスト予想を当てられてホッとしています。)
サニブラウン選手の今大会までコーチしていたレイダーコーチ(オランダ)の手腕が素晴らしく、私が記憶している主な選手は皆メダリストになっている気がします。

男子三段跳 C・テイラー(アメリカ) 優勝
女子100m   D・シパーズ(オランダ)3位
女子200m  D・シパーズ(オランダ) 優勝
女子走幅跳    T・バートレッタ(アメリカ)3位

この後のリレーでは、シパーズ選手、バートレッタ選手共に走るでしょうから、メダル数が増える可能性があります。もちろんサニブラウン選手も!

 

さて、リオ五輪でも銀メダルを獲得した400mリレー予選が日本時間18:55からスタートします。注目のリレーについて展望を書きたいと思います。(敬称略)

<ジャマイカ>
優勝候補筆頭は、ボルト擁するジャマイカでしょうか。ニュースではボルトが予選から行くと報道されています。今大会で引退を表明しているボルトのラストランを飾れるでしょうか?100mで決勝に残り9.69の自己ベストを持つブレイク、予選で自己ベストタイで走っているフォート、そして110mHを制し100m9.99の記録を持つマクリオドが脇が固めます。

予想メンバーはボルト、ブレイク、フォート、マクリオドの4人。
4人の自己記録の合計タイムは・・・9.58+9.69+9.99+9.99=39.25

4人の今季記録の合計タイムは・・・9.90+9.95+9.99+9.99=39.83

※あくまでも走るであろうメンバー記録です。実際には異なる可能性があります。

至近の大会では「スプリント王国」の異名を手にしているジャマイカですが、苦戦を強いられているような印象です。ボルト自身の走り、脇を固める選手たちがどこまで踏ん張れるかに注目です。

 

<アメリカ>
ジャマイカを追従するのはアメリカでしょう。今大会では100mでは久しぶり(2001年ぶり?)のワンツーフィニッシュでした。また、200mではメダルは逃したものの2名の決勝に残りました。メンバーも最年長ガトリンから、20代のウェブ、ヤング勢いのあるコールマンとバランスが取れています。「スプリント王国」の看板を取り戻すことができるか注目です。
予想メンバーはガトリン、コールマン、ウェブ、ヤングの4人。

4人の自己記録の合計タイムは・・・9.74+9.82+9.94+9.97=39.47

4人の今季記録の合計タイムは・・・9.92+9.82+10.23+9.97=39.94

※あくまでも走るであろうメンバー記録です。実際には異なる可能性があります。

ウェブは今期は200mを中心に走っているため100mの記録は10.23に留まっているものの昨年は9.94をマークしています。ヤングは100mの自己記録9.97を今季マーク。コールマンだけない勢いがアメリカチームにはあります。さらに、今大会を走ったベルチャーも今季9.93で走っており、盤石の布陣となりそうです。問題はリオでも失敗したバトン。どう繋ぐかで順位が大きく変わってきそうです。

<イギリス>
今大会で外せないのはやはり地元イギリス。今大会どの種目も抜群の調整力を見せたイギリス。100mはプリスコット、200mミッチェルブレイクが決勝へ残りました。イギリスは役者揃いです。決勝には残らなかったものの自己記録9.96のウジャー、9.91のダサオルー、9.97のジェミリ、北京、リオと200mでファイナリストになったヒューズといった面々が揃います。

予想メンバーはダサオルー、ウジャー、ミッチェルブレイク、プリスコットの4人。

4人の自己記録の合計タイムは・・・9.91+9.96+9.99+10.03=39.89

4人の今季記録の合計タイムは・・・10.06+9.98+9.99+10.03=40.06

※あくまでも走るであろうメンバー記録です。実際には異なる可能性があります。

今シーズンの記録だけで比較するとジャマイカまで0.23、アメリカまで0.12まで肉薄としています。上位がもたついていると地元の大歓声の中、抜け出す可能性があります。

 

<日本>
日本史上最高の自己記録を持つメンバーが揃いました。桐生の10.04、サニブラウンの10.05、多田、ケンブリッジ、飯塚が10.08と10秒0台の選手が揃いました。ただ不安材料としてはサニブラウンが足を傷め出場が危ぶまれています。しかし、それをカバーにするに余りある布陣で臨むことができています。

予想メンバーは桐生、多田、飯塚、ケンブリッジの4人。(サニブラウンは怪我を考慮して)

4人の自己記録の合計タイムは・・・10.01+10.08+10.08+10.08=40.25

4人の今季記録の合計タイムは・・・10.04+10.08+10.08+10.08=40.28
※あくまでも走るであろうメンバー記録です。実際には異なる可能性があります。

自己記録とシーズンの記録が変わらず、ここまでハイレベルなシーズンは私の記憶にはありません。自然とリオよりの順位を期待したいしまいます。リオメンバーそのまま走ることとなればパスも昨年からの完成度をさらに高めることができます。やや気になるのはケンブリッジの足の状態です。日本選手権で傷め、今大会でも持ち味の伸びがやや欠けていたように感じました。日本がメダルと取るためには重要です!
昨年以上のとは言わないまでも激戦が予想される今大会でもメダルに手をかけて欲しいと思います。

 

日本のライバルにはなるであろう強豪国を3カ国を取り上げてみましたが、北京大会で2位の中国。バトンに難があるもののうまく繋がれば怖いのはトリニダートトバコ。ドグラスがいないものの実力があるカナダ。ビコー、ルメートルの個人種目でもファイナルに残る力があるフランス。決勝の常連国ドイツ。

調べれば調べるほど不安になりますが、オンタイムで応援しやすい時間ですので是非ご覧ください!