TRACコーチ 大西正裕

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TRACの大西です!

大人の足は速くなるか!?の#nukariyaproject のNo.4は、ストライドを伸ばすための感覚を養うトレーニングについてのレポートです。

大人の足は速くなるか!? No.1
大人の足は速くなるか!? No.2
大人の足は速くなるか!? No.3

No.3では、地面に伝える力の大きさによってストライドが決定され、そのためには「姿勢」が重要であるという話でした。
前回のスプリントドリルでも、歩行のようなゆっくりとした動きでは綺麗な姿勢をキープできるものの、スプリントのような一瞬で足を入れ替えるような動作では姿勢が崩れていました。歩行でも、一瞬の切り返しでも重要なことは自分の体の真下に接地することであり、体が移動しても、動作が速くなっても正確に繰り返すことができるかが重要です。

問題は、理屈ではわかっていてもどのようにすればこの姿勢が作れるのでしょうか?

よく我々はこの真下に接地するイメージと大きな力を地面に加えるイメージを伝えるために、「空き缶を真上から潰すイメージで」と言葉がけをすることがあります。狙いとしては、”真上”から踏めないと空き缶が綺麗にプレスされず、斜めに段々を作るように潰れてしまいます。非常にわかりやすく、狙いの動作を得ている表現として使っていますが、たまに「空き缶潰したことがない」という声もあります。道端に落ちている空き缶があれば、上から潰すよりもゴミ箱へ捨てることの方が当たり前の行為なので、わからないというのも致し方ありません。

また、被験者も「その感覚がわからない」というので、実際に潰してみることに。しかし、自販機のゴミは回収された後であり、空き缶潰しは実現できず・・・

そこで、代案として「紙コップ」を使ってみました。さて結果やいかに・・・

空き缶ほどの硬さはないものの、紙コップでも空き缶同様に真上から踏めないと斜めに潰れており、動作のチェックにはなることが判明しました!
被験者はその後も何度か紙コップを潰してはみましたが、真上から踏むという感覚が掴めておらず首を傾げるばかり。紙コップは体の前にあるので少し体が移動し、体の真下に紙コップがないといけません。被験者の場合、足の真下に紙コップはあるものの、体の真下にはなく、綺麗に潰すことができていませんでした。

また、紙コップには思わぬメリットがありました!動画の音を聞いてください。

しっかり体重を乗せて踏むことができると「パァーン!」音が響き、真下で捉えることができないと「クシャッ」という音であり、自分の動きを音で即時フィードバックされるという紙コップならではメリットがありました!潰れた紙コップを見ると段々に潰れるものと避けて潰れている様子がわかります。長いこと陸上競技に関わっていますが、これは新しい発見でした。

スローでより詳しく見てみると

被験者と同じように体が移動せずに足先だけ踏もうとすると、紙コップが斜めに潰れていく様が見て取れます。また、姿勢も腰がやや引けた状態で接地しており、力が弱い上に進行方向に対してブレーキの要素がある接地の仕方であることがわかります。

真上から踏むことができると紙コップが押しつぶされて、破裂音がする様がわかります。また、接地時の姿勢も綺麗な姿勢を作ることができています。スプリント中もこうした姿勢作り続けることによって地面への力を大きくすることができ、結果的にストライドを伸ばすことができると考えられます。

#nukariyaproject としては地面への力を伝える動作を改善することが狙いだったのですが、私のコーチングに引き出しを増やす結果となりました。
しばらくはこの真上から踏むイメージを、身体が移動しながらもできるようにトレーニングしたいと思います。
次回のトレーニングもお楽しみに!

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