走ることを享受しよう!

2018年07月09日 | TRACスタッフ

TRACコーチの山田です。

 

最近、新豊洲Brilliaランニングスタジアムをランニングステーションとして利用する方が多くなりました。豊洲でも私の地元でも、早朝や夜にランニングをしている人を必ず見かけます。近年のランニングブームは、ますます広がっていると言えるでしょう。そんなランニングを学校教育の視点から今回は述べていきたいと思います。

 

小・中・高の体育で苦手な種目は皆さん何でしたか?私は走ることは好きでしたが、授業の長距離走は苦手でした。学校の授業では、まず準備運動をした後、すぐさま決められた距離とコースを時間内に走るだけの内容でした。長距離走の授業のイメージは「しんどい」「つらい」と捉えられていて「好きではない」と答える児童・生徒も多くみられます。学校教育の体育の目的の一つとして、生涯スポーツへ繋げることが挙げられます。いわばその種目の楽しさを児童・生徒に享受させなければなりません。今日ランニングを実践している人で、学校教育が影響している人は少ないと考えられます。

なぜランナーは増えているのでしょうか。要因の一つにマラソン大会の人気が挙げられます。平成19年2月に行われた『東京マラソン2007』により、市民マラソンの関心が高まりマラソン人口は増加しました。これにより最近では、ランニング教室や練習会などが増えています。ランニングを始める動機は、1.健康志向の高まりによるもの。2.コストがかからない。3.個人競技のため時間が限られにくい。4.活動の場に制限が少ないなどが調査によって明らかになっています。また、大会に出た人の大多数が満足感を感じています。はじめは健康維持を目的として始め、大会等に出場することで達成感・満足感を味わうことにより次第に走ることが楽しいと感じようになる。よって、運動が手段から目的に変化すると考えられます。人は強制させられると走らないのに、強制されないと自ら走るようになると言えますね。

 

従って今日の課題は、学校教育の長距離走と生涯スポーツのランニングの目的を結びつけることにあります。自分でペースやコースを決められるなど自発的な内容や、体力の推移が明確にわかる指標をつくるなどといった工夫が挙げられます。結びつけることにより20代・30代の実践者が増えると考えられ、より一層ブームが広がっていくでしょう。

TRACでは毎週火曜日19:30~21:00に“ナイトラン”というものを行っております。詳しい概要はURL: http://trac.tokyo/programをご覧ください。ご参加お待ちしております!

 

〈参考文献〉

1)先森仁,秋吉遼子,山口泰雄.「大会満足度と地域愛着が市民マラソンの再参加意図に与える影響に関する研究-県内・県外参加者に着目して-」神戸大学大学院人間発達環境学研究科 研究紀要,8-1:107-113.2014

2)岡本佐智子,山原春子,江守陽子.「マラソン大会開催地域の自主サークル参加者によるマラソン継続の要因」日本健康教育学会誌,18-4:278-288.2010

3)山本泰明,中垣内真樹,新冨康平.「中学体育授業における生涯スポーツを施行した長距離走指導方法の工夫」

4)細井聡,田中聡.「持久走・長距離走に関する実戦的研究-中学校体育授業へのスロージョギング導入の試み-」香川大学教育実践総合研究,23:9-18,2011